SMALL MAKE

by EIJI NAKAI

ART

日本美術

宗達にデザイン感覚の現代的原型を見る

2011-05-14 18:13
酒井抱一生誕250年ということで、今年の1月から3月にかけて東京の各所で特別展がありました。畠山記念館と出光美術館へ始めて行ってきました。酒井抱一については、またいつか書くとして、今回は、このブログで前に書いた光悦と宗達による「鹿下絵和歌巻」に関連して、その続きを書きたいと思います。

ちなみに、酒井抱一は現在のアカデミック的には「琳派」に属すると分類されており、これは尾形光琳がそのスタイルを固めたのでそう呼ばれているのですが、その光琳の先駆けとして俵屋宗達が位置づけられています。もっとも、よく知られているように、宗達、光琳、抱一には師弟関係はなく、それぞれが先達の作品を勝手に見つけて私淑して手......

茶の湯

茶の湯から何がわかるか

2010-07-02 18:11
伊藤左千夫に『茶の湯の手帳』という文章がある。僕はこの中には2つのことが述べられていると思う。ひとつは、人がその生活の中で品格をや尊厳を保つために茶の湯は優れた手法のひとつであるという点。

もうひとつは、それは日常の中で実践されるべきで、だとすれば食事という万人に不可欠でしかも健康に関わってくる行為の中に茶の湯的な所作や精神を取り入れるのがよいだろうということ。そのように僕は読んだ。

ここではその前半で述べられているところの「品格」や「尊厳」について取り上げていくつもりだ。なお、後半の主張(日常の食事に茶の湯の精神を取り入れる)というのは何か無理があるように感じる主張だ。これは、おそらく伊藤......

日本美術

『鹿下絵和歌巻』

2009-09-20 18:10
本阿弥光悦と俵屋宗達のコラボレーション作品『鹿下絵和歌巻』。現在、神戸市立博物館で開催されている「シアトル美術館展」で、この作品を見る機会を得た。この作品はシアトル美術館のウェブサイトでも見ることができる。≫Seattle Art Museum : Dear Scrollなおウェッブよりも実物の方が作品のリズム感が直に感じられ本当にすばらしい。ここでは、こういうものがあるということだけ伝えられれば、僕として述べたいことはもう十分言ったという感じなのだが、以下にその他のことについても少し記しておこう。 シアトル美術館とはシアトル美術館は1933年にリチャード・フラーとその母によって設立された。それ......